官民連携のメリット

自治体職員は、既存の業務に追われ、新規事業や企画を立てる、勉強することができません。しかし地域課題の解決を市民からは要求されています。

企業は、自治体職員の代わりにノウハウと技術を提供することで、3つの課題(①人口流出②税収減③市民の生活満足度低下)を解決できる可能性があるのです。企業側にも自治体との連携は多くのメリットがあります。

  1. 地域創生の一助となる
  2. 確実な入金
  3. 会社の信用度アップ

確実な入金


今、新型コロナウイルスでBtoB、BtoCにおいて、多くの企業が自粛に伴う“売上減”で辛い環境下にあります。そういう面でも民間企業にとって自治体との官民連携における最大のメリットは『確実な入金』でしょう。
元は皆さんの納めた税金とは言え、大切な税金です。その使い道は厳格に審議され決められており、一度決まった予算(税金)は、契約に基づき厳守されます。
ここがBtoB、BtoCの取引とは一番大きな点であり、社会情勢や不況に左右されず契約に基づき厳守される、つまり『確実な入金』が約束されるのです。



地方創生の一助となる


BtoB、BtoCによる相乗効果での地方創生を達成している民間企業も多いと思いますが、官民連携は、直接『地方創生』を実現することのできる手段です。
官民一体で取り組むことで、自治体だけでは実現不可能なことも民間の経験や技術、ノウハウで地方を活性化したり、地方の深刻な問題解決ができる可能性があります。

例えば、人口の少ない過疎地域に人を呼ぶ手段の1つは『観光』です。
東京オリンピック開催に伴い、国を上げてインバウンド対策に取り組んだ結果、この5年ほどで、訪問外国人の数は大幅に増えました。

出典:日本政府観光局 (JNTO) 発表統計よりJTB総合研究所作成

現在、新型コロナウイルスによる影響で、入国が制限されているだけでなく、日本国内の移動もままならなくなっていますが、無事この苦境を乗り越え、東京オリンピックが開催されれば、また以前のように観光産業が盛り上がると思われます。
ですが、この『観光』で盛り上がっている地域は、日本国内でも限られてしまいます。有名な観光スポットがある地域ばかりではありません。
素晴らしい観光資源を持つ地域が国内にあるものの魅力をうまくPR出来ず、国内・海外からの観光客獲得ができていない地方自治体がほとんどです。もしこの地方の課題を解決できれば、必然的にそこには

に繋がり、結果自治体の抱える3つの課題(①人口流出②税収減③市民の生活満足度低下)を解決できてしまいます。


新型コロナウイルス対策で、日本という国として、そして各都道府県は「税金」を一気に消費しています。税金の支払猶予という特例や民間企業の倒産により、来年度、再来年度に跨り税収は減少することが予想されます。
ですが、それを回復させるのもまた民間企業であり、未曾有の危機を乗り換えた先にある地方復活を、今だからこそ官民一体となって取り組むべきなのです。
自治体との連携には、自治体の予算を確保することが不可欠です。
民間同士のようなすぐに契約が通じないでも紹介したように、自治体との連携は時間がかかります。今、この時期にこそ民間は積極的に自治体に未曾有の危機『新型コロナウイルスの影響』を乗り換えた先の『課題解決』を提案すべきだと官民クラウドは考えます。
そして民間企業には今この時期こそ『地方創生の大きな一助』になれる可能性があることを認識していただきたいのです。



会社の信用度アップ


これも大きなメリットですが『自治体と仕事をする』という実績は、BtoB、BtoCより圧倒的に社会的な信用度が高いと言えます。厳正な審議で選ばれた証拠であり、課題解決により“結果”を残せれば更に大きな信用と企業としてのブランディングにもなり得ます。
更に、もっと大きなメリットもついてきます!
実は、1つの自治体と連携しそこで“結果”を残すことができれば、次の自治体との連携がスムーズに進む可能性が高くなります。
自治体の予算は皆さんの税金です。税金は大切に使い道を選ばなくてはなりません。なので、他の自治体と連携しており、そこに“結果”が付いていれば、次の自治体としては安心して税金の使い道を決めることができるのです。
なので、BtoB、BtoC向けの信用度アップだけではなく、実は自治体向けの信用度アップでもあるのです。

官民連携のデメリット

たくさんのメリットのある官民連携ですが、大きなデメリットがひとつあります。それは、やはり民間と自治体とは違う、ということです。



とにかく時間がかかる


民間同士のようなすぐに契約が通じないでも記載していますが、民間同士の取引とは違い、非常に長い時間がかかることです。
プレゼン後、検討してもらうのにも時間がかかりますし、自治体内で予算を確保してもらうのはもっと時間がかかります。

皆さんの税金が財源なので、自治体が時間をかけて税金使い道を考えてくれていると思えばありがたいことではあるのですが、民間との時間的な感覚はかなり異なるのです。

では、具体的にどのくらいの時間がかかるのでしょうか?

官民クラウドのお客様の事例から、最初のプレゼンから入れると約1年は最低でもかかる、とお考えください。
もちろんもっと早く決まることもありますが、どのくらいの予算感かにもよりますが、このくらいの時間がかかることを知っておいてください。
ですが、大きな壁は最初の自治体との連携です。
自治体との連携実績が1つでもあれば、2つ目以降の自治体は官民連携実績があることを信頼できるサービスだと捉えてくれるので割と早く決まる場合が多くあります。
ですので、まずは最初の一歩のお手伝いをする官民クラウドが多くの企業様から評価を得ているのです。
スピード感を持ってどんどん進化し続ける民間サービスとは違うので、早急に自治体との取引で利益を上げたいと思われるかもしれませんし、民間の感覚ではありえないと思いますが、このくらい時間がかかることが本当に一般的なのです。

ですが、前述しましたような多くのメリットがあり、時間をかけてでも自治体との連携を、と考える大手民間事業者様がどんどん増えていらっしゃいます。
やはり、時間というデメリット以上にメリットが大きいのが『官民連携』なのです。